世界一大きな授業
校長 佐藤 賢志
4月23日、歌手で日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんが、本校の教壇に立ちました(本校には今どき珍しく、本当に教壇がある)。発展途上国で教育支援を行うNGO29団体で構成する「教育協力NGOネットワーク」が、貧困などで学校に通えない子どもの問題を、世界の子どもたちが一斉に考える「世界一大きな授業」を企画しました。本校もこの企画に参加したわけです。最初にお断りしておきますが、当初はアグネス・チャンさんの授業は、予定に入っておりませんでした。当初は20数名の外国人講師が、各教室に分かれて生徒と一緒に給食を食べ、その後、国際理解教育に関する授業を行う予定でした。取材に来るマスコミも2〜3社程度という話でした。ところがその後、アグネス・チャンさんが授業を行うという話になった途端に、マスコミは20社も来るということになってしまいました。さらに大臣や国会議員の方々もお見えになるという話まで伝わってきましたが、いまさらながら、アグネス・チャンさんの持つ影響力の大きさを強く感じさせられました。実際には国会議員さんがお一人だけおいでになりました。
ところで実物のアグネス・チャンさんはというと、校長室で短時間お話をさせていただいた印象では、本当に物静かで笑顔の絶えることのない、小柄な普通の女性という感じでした。3年生の教室で、まだ給食の準備をしている段階から、生徒たちの様子をご覧になっておられました。その後、生徒たちと談笑をしながら、給食を召し上がっておられました。実はアグネス・チャンさんは学校給食は初めての体験でしたが、小柄な彼女にはちょっと量が多かったようです。それでもきれいに召し上がりました。
アグネス・チャンさんの授業ですが、日本ユニセフ協会大使として、発展途上国を訪問されて知った子どもたちの苛酷な現状について話されました。授業では、家の借金を返すためにレンガ運びをするインドの少年や、教科書やノートが足りないラオスの小学校の授業風景が写真などで紹介されました。「当然のように学べる皆さんは本当にラッキーです。紛争や貧困に悩む国の子たちにとっては夢のまた夢。そんな同年代の仲間がいることを覚えておいてください。」と力強く話されておられました。
「世界一大きな授業」は全国の小中学校などで行われ、都内では58校、約8300人が授業を受けたのだそうです。また全国では243校、約2万8000人が参加したそうです。参加国数は新聞によって異なっており、120カ国と書いてあるところもあれば、180カ国と書いてあるところもありました。いずれにしましても、世界中で約200万人以上が同じ内容の授業に参加することになり、ギネスブックに登録申請するそうです。
この特別授業の後、生徒会本部のある役員が校長室に来ました。話の趣旨は、本郷台中の生徒会として、発展途上国の子どもたちに、何か支援できることはないかを考えたいということでした。本郷台中から世界に何かを発信できたら、本当にすばらしいことだと思います。がんばれ、本郷台中生徒会!