弥生(やよい) 校長 佐藤 賢志
皆さん、こんにちは。早いものでとうとう3月になってしまいました。平成20年度ももうすぐ終わりです。あまりいいことのなかった平成20年度でしたが、終わるとなるとなんとなくさみしいですね。もうすぐ卒業式もありますしね。
ところで、3月のことを陰暦の異称で「弥生(やよい)」と言います。弥生時代とか弥生式土器とか、昔、社会科の歴史で習いましたし、少なからず文京区にも縁があります。辞書をめくりますと、「やよい」という言葉は「いやおひ」が転じたものなのだそうです。今流に表せば「いやおい」ですが、これは草や木がいよいよ生い茂る様、つまり、どんどん生え茂ることを表している言葉なのだそうです。今まで沈黙していた草木が、これから一斉に芽吹く季節を迎え、この「弥生」という言葉は、昔の人々の感性にピッタリと合っていたのでしょうね。
ところで、平成20年度を振り返りますと、本校で年数回実施している国際理解教育に、今までにない二つの大きな取り組みがありました。第1は、4月23日に教育協力NGOネットワーク及び日本ユニセフ協会が実施した「世界一大きな授業」に参加したことでした。この本郷台中の取り組みが、新聞やテレビなどでちょっとだけ報道されましたが、当日は、日本ユニセフ親善大使のアグネス・チャンさんまで講師として来校していただき、全校の生徒・教職員が大いに盛り上がりました。第2は、2月5日にユネスコ・アジア文化センターの協力で実施した「韓国の教員との交流会」です。韓国の先生方に大勢来校していただき、本校の先生方との意見交換会、そして生徒とともに給食を食べ、さらに韓国の先生方に授業をやっていただき、大いに親交を深めました。この大きな二つの取り組みは、本校の研修委員会の先生方の熱意で実現したものですが、生徒や教職員の記憶の中にいつまでも残るに違いありません。
よく「公立中学校では特色が出しにくい」という言葉を耳にします。区内全公立中学校が同じ教科書を使い、あまり変わり映えのしない取り組みをやっているというイメージがあるのかもしれません。しかし、学校の特色というのは、言い換えると、そこで働く教職員の個性ということができると思います。同じ先生、主事さん方は二人とはいません。ですから、よく見ますと、同じ公立中学校でもやっている内容は結構違っているものなのです。
生徒に対する取り組みだけではなく、今、本郷台中が力を入れつつあることに、母体小学校との授業での交流があります。この取り組みは別に目新しいものではなく、他の小中学校においても実践しているところがあります。しかし、本郷台中は今年度初めて本郷小学校におじゃまし、授業を参観させていただきました。来年度は湯島小学校におじゃまして、授業を参観させていただくことになっていますが、今年度実践したことよりも、さらに一歩踏み込んだ交流会になればと期待しているところです。そしていつかは、小学校の先生方に中学校の活動のようすを見ていただき、活発な意見を交わせる機会を継続して作っていきたいと考えております。
弥生のこの時期に、草木の新芽が芽吹いて、やがて立派な枝葉になるように、私どもも心を新たにして、平成21年度も子どもの成長のために、粉骨砕身努力してまいります。